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(2017/08/19) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
俳句同好会 第3回 蘇鉄の会 報告
2017年8月19日(土)12:00より、第3回「蘇鉄の会」を開催しました。
出席参加は8名、メールにて参加1名、計9名の参加、27句の投句がありました。
今回は、暑気払いを兼ねて、築地の懐石料理「ふじ木」(http://www.fujiki-kaiseki.net/)にて行いました。
美味しいランチを頂きながらの合評となりました。
8月中旬ということから、季語は、夏と秋いずれもあり、参加者の互選により、1席1句、2席6句、3席9句が選ばれ、佳作11句となりました。
第1席
百日紅千手で天を広げたる
第2席
雨煙り今日も紅さす合歓の花
終戦忌姉の記せる十二の覚悟
緑さす硯の海のすぐ乾き
長雨で哀れを誘う蝉の声
涼しきや祇園の風と添い寝して
雨あがりたわむれあそぶ赤とんぼ
第3席
ツメ跡を残して止まぬ夏の雨
藷掘りて峠下るや瀬戸の海
空蝉を見つけし庭の小さき穴
川ぞいのまがいを彩る曼珠沙華
旧友(とも)が剥く水蜜桃の甘きかな
古都の闇うかぶ送り火あかあかと
大賀ハス花芯に浮かびし母の顔
羽二重に魅せられ団子子規忌かな
ベランダの新芽危うし戻り梅雨
佳作
あじさいの参道登る子等の列
大天狗小天狗緑陰ねぐらとし
露天風呂湯面を跳ねる緑雨かな
運動会待ちどおしのはお弁当
盆休み高速道路は大渋滞
先輩と楽しく騒ぐ夏の宵
パンジーの種まき楽し秋の庭
送り火や孫に手を添え父母追慕
日替わりの朝顔の先赤トンボ
墨すれば墨の香沁みる終戦日
古都の夕ひぐらしの啼くかなかなと
選評で選んだ理由の説明、また、それぞれの句が作られた背景が作者から説明されると、五・七・五の十七文字で表現された世界の広さや深さが拡がります。
今回は、夏・秋の風物詩を詠んだ句の他に、七十二年前の終戦を詠んだ句もあり、それに添えられたご家族で引き上げて来られたという内容の文章を拝読させていただき、こうしてその七十二年後の今日、「蘇鉄の会」で北高同窓生としてささやかな集まりを持てることの幸せを改めて感じた一日でした。
合評会の後、近くのカフェでコーヒーを飲みながら、正岡子規のこと、陸 羯南のこと、平櫛田中のこと、京都の五山送り火のこと、同期会のこと、9月30日の関東同窓会のことなどさまざま語りあい……解散は4時頃となりました。
次回、第4回「蘇鉄の会」のご案内
※正岡子規ゆかりの地、根岸での開催です。
少し早目の「忘年会」ともなります。近隣の散策も。
予算は5,000円。
日時:2017年11月25日(土)12:00~14:00
場所:『笹の雪』(東京都台東区根岸2-15-10)
交通:山手線or京浜東北線 「鴬谷」駅
http://www.sasanoyuki.com/contact/index.html
申込:「蘇鉄の会」幹事長:宮下永二さんまで、2017/11/18迄にお申込み下さい。
但し、現「蘇鉄の会」9名は既に予約数に入っています。
欠席される場合は上記期日までに、宮下さんにご連絡下さい。
※次回より、あらかじめメールにて投稿を受け付けることになりました。
投稿締切:2017年11月15日(水)
投稿方法:秋の季語、自作3句をメールにてお送り下さい。
ワード文書でファイル添付でも、メールべた打ちでもOKです。
送り先:「蘇鉄会会員名簿」に記載の長島のPCメールアドレスまで
(2017/06/18) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
平成29年6月17日(土)12:00より、「蘇鉄会」(松山北高関東 俳句同好会)第2回目を開催しました。
参加者8人、「夏」をテーマの投稿24句。
多くの参加者から、「いずれも前回よりバージョンアップしている」との感想が洩れる中、互選により、全ての句についてそれぞれ選者の感想が述べられました。
課題投稿句の筆耕整理 ⇒ 互選 ⇒ 選評
第1席 2句
苧環(おだまき)の 花の香をかぐ 仔猫かな
桐の花 降りそそぐごと 圓光寺
※この「圓光寺」は松山市湊町4丁目にある郡徳行先生ゆかりの真宗大谷派のお寺。庭には見上げるほどの大きな桐の木があり、夏には桐の花が満開となる。また庭には、縁台、ベンチ、滑り台なども設置され、湊町銀天街を歩く人たちの憩いの場所となっている。
第2席 5句
紫陽花や亡き友偲び成就院
花菖蒲江戸伊勢肥後と咲き競い
疾風に飛ぶ手裏剣や山法師
風とまり見上げる空に朴の花
虹かかりどこから来たかと に聞かれ
第3席 6句
点滴や梅雨の滴か窓の外
夕立ちや松も緑の大山寺
綻びて水面に映ゆる白牡丹
神苑の水も豊かや花菖蒲
光差す下る小径や青時雨
蝉しぐれうなじ打たれて原爆忌
和気の浜毎日泳いだ 夏休み
更衣登校の列膨るごと
円明寺静けさの中蝉の声
ベランダに弾ける宇宙線香花火
サンセット向こうは日本立ち尽くす
夕立ちや過ぎゆく時を待つひさし
ねむの花咲きて泳ぎのゆるしこう
お土居跡太閤訪ね青紅葉
うなじ見せ髪洗う子の乙女さぶ
湯上りの風に運ばれ鶯の声
暁の 空にくきりと茄子の花
選者の感想と作者の想いがピタリと合わさる句もあれば、作句の背景や想いが語られてその句の深さを知る作品もあり、また、日常語としては使われないが俳句のような定型詩で用いられる語句を使った作品など、今回は参加者が相互に学ぶもの多く、楽しく3時間余りが過ぎました。
午後3時半、宮下さんの案内で築地散策…。
今回は聖路加国際病院を訪問しました。
教会 ⇒ 6階庭園 ⇒ 1階画廊
宮下さんご自身が入院されたこともあるとのことで、ディープなところをスマートに案内していただきました。
次回の蘇鉄会案内
平成29年8月19日(土) 12:00 「フェリック」に集合。
参加者は当日12;00、フェリックにて、各自3句(テーマ=秋の季語)を提出。
午後1時頃から、暑気払いを兼ねて、近くの料亭「ふじ木」にて懐石ランチを頂きながら選句する予定です。
参加費は、昼食代実費(食べログ情報では3,000円程度とか…)
参加予約のお申込みは、8月10日(木)迄に宮下さんにご連絡下さいますようお願いします。
(2017/04/15) 担当:長島 公子 (事務局、19期)
平成29年4月15日(土)12:00より、かねて呼びかけの松山北高関東同窓会俳句同好会の第1回目を開催しました。
この会の名称は、参加者の自由な提案の中から全員一致で「蘇鉄会」と決まりました。
今回のお題は「花」。
参加者8名、投稿者2名、計10名の参加があり、投稿句は全36句でした。
全36句を参加者8名が互選により、3句ずつ(自作を除く)選び、選の多いものから1席、2席、3席、佳作を選びました。
選に漏れた中には、季語の重ね使いや誤使用などもあり、「ポエジーが足りない…」という感想のあるものもありました。また、言葉の選び方を少し変えるだけで、詠みたいテーマをくっきり浮かび上がらせ、まったく印象が異なってくるという俳句作りの妙味を改めて知った第1回目の「蘇鉄会」でした。
老猫の睫(まつげ)にかかる桜花
芽柳のみどり流るる高瀬川
囀りを聴く一本の樹となりて
隅田川岸辺に浮かぶ花の雲
花やいま句会に集う仲間かな
観音や芽吹きの山を抜きんでて
望郷の海や遠浅春の潮
築地へと名残りの花に寄せられて
青衣まとうフラの踵に散る桜
二千年なおかつ咲くや花の意地
夜桜の灯に誘われて遠回り
肩並べ川面に浮かぶ花筏
肥後椿人知れず咲くビル谷間
他
風雪に耐えて五年や(「の」を改)八重桜
(作:安倍晋三 添削:蘇鉄会……わずか五年で「風雪に耐える」とは言わない、「の」で「八重桜」に連体せず、「や」の詠嘆で止めて「八重桜」を生かせば…との評)
げんげ野はいずこふるさと彷徨えり
花冷えの朝に驚き目が覚める
観世音花の遅速を統べるごと
桜散り花じゅうたんの道つづく
美しいカレンダーよりも夜桜
花冷えもあっと言う間に乱れ散る
昼休み桜愛でつつ独り食べ
雪崩哀し杖に託さん四国みち
満開の花冷えの夕孫集う
花見酒五十回目の同級会
鶯やシャッターを押す枝の先
巣鴨から新橋までや花疲れ
桜咲き親族集まり大宴会
桜花醍醐の宴の儚さよ
舞い落ちる花びら見上げ通り抜け
花舞台児らのダンスもきれっきれ
桜散る少し悲しい受験生
姉逝くや天守にたなびく春の雲
一寸待て何故散り急ぐ桜花
花冷えや温もり求め妻の床
胡蝶蘭元気出せよと語りかけ
空蒼く咲かぬ枝垂れや花馬酔木
(句会の終了後、メールにて同日中に追って投稿句があり、追記します。)
空の蒼陽の高さ急く 初桜
公園の駆ける子ら頬桜いろ
つないだ手 黄金まぶし夕桜
散る姿 想いを重ねる 夕桜
(更に、当日、宮下事務局長宛にメールで届いていました投句もありましたので追記します。)
第1回目の「蘇鉄の会」への参加者は、計12人となりました。
望郷3首
野遊びの昨日どこまでいったやら
春霞たなびく先のふるさとや
野遊びやくさのかにほう畦遠し
全ての作を相互に選評している間にいつの間にか時間が経ち、選句の後は、宮下さんの案内で「文化の地 築地」の散策に出かけました。
芥川龍之介生誕の地、福沢諭吉による慶應義塾はじめ、その他多くの私学(明治学院大学、女子学院、女子聖学院など)発祥の地であったと、史跡碑に記されていました。聖路加国際大学の緑地を散策しながら、明治中期の築地は、外国からの刺激を受けた多様な日本の近代文化発祥の地であったことを改めて知りました。
聖路加国際大学の校庭緑地の枝垂れ桜と…
第2回「蘇鉄会」(北高関東同窓会俳句同好会)開催の案内
日時:2017年6月17日(土)12:00~ (解散は15:00頃の予定)
場所:104-0045 中央区築地3-12-3 WELL2ビル 2階 フェリック株式会社 会議室 (TEL 03-3545-3541)
題:(夏の季語によるもの)
投句:3句
※ 次回までに、各自、俳号(俳句用のペンネーム)を考えてくる。
上記の投句3句は、当日、出席参加できない方は、事前に(6/15迄に)
宮下さん宛にメールで提出してください。
会費:1,000円(お弁当代)
※ 当日参加する方は、お弁当(築地のお寿司!!(^-^))を用意する都合がありますので必ず6/15迄に宮下さん宛にメールでご連絡下さい。
また、当日参加する方は、各自『俳句歳時記』(夏)を持参下さい。
(2017/03/26) 担当:菅野 修一(事務局、21期)
松山北高関東同窓会は、「俳句同好会」を立ち上げることになりました。森孝枝先生(元日比谷高校教師、10期)、長島公子さん(19期)、宮下永二さん(18期)が中心となります。第一回は4月15日(土)。才能アる方も、凡人なる方も、ご一緒に楽しみましょう、ご参集あれ!
*日時:4月15日(土)12:00〜15:00 *場所:フェリック(株)2階会議室 〒104-0045 中央区築地3-12-3 WELL2 2F *兼題:花(桜でなくても花または花をイメージしたものでもよい) *持参品: ・季語の本(文庫本が携行に便利でよい。今回は春の季語) ・句帳:自分のイメージや浮かんだ言葉などをメモするメモ帳 今後の吟行などのためにも用意するといい
参考:「プレバト!!」(TBS、毎週木曜日、夜7時より)夏井いつき(松山市在住)「夏井いつきの一句一遊」毎週月曜~金曜 10:00-10:10、南海放送(ラジオ)
radiko.jpでプレミアム会員登録(月額350円/税別)すると、南海放送を含む全国のエリアのラジオ放送局を聴くことができます。
参考図書:「夏井いつきの365日季語手帖」(AMAZON)
森孝枝先生が勧める季語の本:「俳句歳時記」(AMAZON)